ドッグフードの選び方に悩まれるオーナーの方はとても多く、大切な家族にどんな基準でドッグフードを選んであげたらいいのかとても悩ましいもの。
毎度の食事、栄養バランスを考えながら手作りできるのならそれに越したことはありませんが、なかなか難しいところです。
ドッグフードに頼らざるを得ません。
「ドッグフードの選び方」に悩む飼い主さまは、スーパーで叩き売られているような、言い方は悪いけれど「安物」のお食事を愛犬に与えることに後ろめたさや、体に良くないのではないか?と感じておられるのではと思います。
本当にこのドッグフードでいいのか。
きちんとした工場で作られているものなのか。
毛並みに影響はないだろうか。
毛並みならまだいい、体に悪くないんだろうか。
飼い主さまによっては、愛犬はペットであり、「人間のように食事(ドッグフード)に気を使う必要はない。」という方もおられれば、ペットではなく、家族と捉え、子供の成長を願うように、家族の健康を願うように、食べ物(ドッグフード)にとても気を使われる方もおられます。
ひと昔前であれば、情報も少なく、愛犬の健康にとってドッグフード選びがとても大切であることがあまり知られておらず、気を使わない飼い主さまもおられましたが、近年では、「オーガニックドッグフード」「アレルギー対応ドッグフード」「犬種別ドッグフード」「年齢別ドッグフード」など、様々な種類のドッグフードが開発・販売されており、愛するわんちゃんの為に、わんちゃんの体にあったドッグフードをきちんと選び、食事に気を使ってあげることが一般的になりました。
人間と同じく、食事は体を作ります。必要な栄養素があります。
ぜひ、様々なドッグフードの選び方をマスターして質の良いお食事を選んであげたいですね。
基本的なドッグフードの選び方
ドッグフードは、下記のように目的によって3つのタイプに分けられています。
- 総合栄養食
- 間食
- その他の目的食
間食はおやつなど、その他の目的食はサプリや栄養補助食品等、が該当します。
普段のお食事で与えるドッグフードは、総合栄養食である場合がほとんどです。
ドッグフードとして販売されていても「一般食」や「副食」といった表示がされているものはそれだけでは栄養が足りない場合があり、選ぶとするならば、この「総合栄養食」と表示された製品を選ぶべきです。
「総合栄養食」は次のように表示されています。
「この商品は、ペットフード公正取引協議会の定める分析試験の結果、総合栄養食の基準を満たすことが証明されています。」または「この商品は、ペットフード公正取引協議会の定める給与試験の結果、総合栄養食であることが証明されています。」
ペットフード公正取引協議会では、総合栄養食を証明する基準として、世界的に認められた小動物の栄養基準となっているAAFCO(全米飼料検査官協会)の分析試験による栄養基準、または給与試験プロトコールを採用しています。
参考:ペットフード公正取引協議会のホームページから抜粋
上記は、昭和49年10月に公正取引委員会の認定を受けて、ペットフードの表示に関する事項を定めた『ペットフードの表示に関する公正競争規約』『ペットフードにおける景品類の提供の制限に関する公正競争規約』を円滑かつ適正に運営し、一般消費者の合理的な商品選択に資することを目的とし設立された「ペットフード公正取引協議会」のホームページより抜粋した、「総合栄養食」の表示に関する記述です。
「総合栄養食」の表示があるドッグフードとお水さえ与えておけば必要な栄養素を満たしているということになります。
逆に、総合栄養食の表示がなければ、不足している栄養素を他の方法で補う必要があるということですね。
色々なドッグフードの選び方
わんちゃんのサイズでドッグフードを選ぶ
アイリッシュ・ウルフハウンドや、グレート・デーン、セント・バーナードなどの体高80cmを超える大きな犬から、プラシュスキー・クリザジーク、チワワ、ヨークシャー・テリアといった小さな犬種まで、ほんとうにたくさんのわんちゃんがいて、図鑑を見るととても楽しくなりますね!
犬のサイズはおおよそ、「大型犬」「中型犬」「小型犬」に分けられており、ドッグフードも大体こういった形で
- 大型犬用ドッグフード
- 中型犬用ドッグフード
- 小型犬用ドッグフード
という風に分けて販売されていることが殆どです。
どれも同じじゃないの?と思われそうですが、分けて販売されているのには訳があります。
体のサイズによって、必要なカロリーや栄養素が異なるため、体のサイズに合わせたドッグフードを選ぶ必要があります。
あなたのかわいいわんちゃんが、大型犬か、中型犬か、小型犬かわからない・・なんてことがもしあれば、下記サイズを参考にしてください。
わんちゃんの年齢でドッグフードを選ぶ
ドッグフードを選ぶ際、わんちゃんの年齢を考慮するというのはとても大切なことです。
なぜなら、その年齢によって必要な栄養素が変化するためです。
大きく分けて、成長期、成犬期、老齢期と3つのライフステージがあります。
成長期には健康な成犬期を迎えるための大切な時期です。
人間の子供でもそうですが、子供の頃の食生活が体を作るといっても過言ではありません。
骨や筋肉、体すべての機能を健康的に成長させてあげられるようにライフステージに合ったドッグフードを選びましょう。
成長期はまだ体のサイズが小さく、たくさんの食事を食べることができませんが、たくさんのカロリーが必要です。
また骨や筋肉の成長に必要な栄養素も成犬・老犬とは異なります。
逆に老犬になれば、成長期、成犬期に比べてカロリー消費量は減りますので、老犬期前に食べていたドッグフードをそのまま与えてしまうとカロリー過多となり、肥満などの問題が心配されます。
かといって、いきなりフードを変えてしまうというのも、わんちゃんに負担がかかる場合もあるので、老齢期に入ったからといってフードを変えるのではなく、食欲が減ってきたか、いままでと同じ量なのに太ってきたかなど、わんちゃんの体調の変化を見ながら、ドッグフードを選んでいく形が良いでしょう。
食欲が減ったのであれば、少量でもカロリーが摂取できるカロリー密度の高いドッグフードを選ぶ、噛む力が弱くなってきた・歯が悪くなってきた場合などは、ソフトタイプやウェットタイプのドッグフードを選ぶなど、状況に応じて対応していきましょう。
人間と同じように、成長の仕方、老化の仕方は様々です。
成長期、成犬期、老齢期の分類は一般的には下記表のようになりますが、きっかり考えるのではなく、あなたの大切なわんちゃんに合わせて選んでいくようにしましょう。
もし、問題を抱えているのであれば、かかりつけ獣医さんに相談して最適なフードを選んでもらうのも一つの手かもしれません(獣医さんで買うと定価になる場合が多いので、聞いた上でネットで購入するなどがおすすめです)。
成長期 | 成犬期 | 老齢期 | |
---|---|---|---|
小・中型犬 | 生後50日~12ヵ月まで | 1歳~約7歳 | 約7歳~ |
大型犬 | 生後50日~1歳半まで | 1歳半~約5歳 | 約5歳~ |
犬種に合わせたドッグフードを選ぶ
ドッグフードの選び方の基本は、総合栄養食であるかどうか、という点に加え、サイズ・年齢によって考慮する必要がある点を記載してきましたが、犬種によってドッグフードを選ぶという方法もあります。
アレルギーになりやすい犬種、皮膚が弱い犬種、被毛ケアが必要な犬種、目、耳の病気になりやすい犬種など、なりやすい病気や特徴を知っておくことで、ドッグフードでケアや予防に役立てることができます。
例えば、華奢な骨格のチワワなどには、カルシウムが多く含まれるドッグフード、シーズーなどの長毛犬で毛を伸ばしている場合は被毛を美しく保つ目的で、リノール酸を豊富に含むひまわり油とビタミンB群、亜鉛などが含まるドッグフード、大きな体を短い足で支えるあのかわいらしいコーギーには、丈夫な足腰を保つためにグルコサミンやコンドロイチンなどが含まれるドッグフードを、といったように、それぞれの特徴に合わせて選んであげることで、買主であるあなたも「このフードで大丈夫だろうか」と心配になることも少なくなるのではないでしょうか。
スーパーや量販店で購入する際は、この犬種別に選んでいく、というのが少し手間がかかりそうですがインターネットからであれば、「トイプードル ドッグフード」「チワワ ドッグフード」といったキーワードで検索をしてみると、たくさんの商品が出てきますので、その中から、総合栄養食であるか、年齢にあっているか、添加物はどうかなど細かい絞り込みをしていくと最適なものが見つかります。
当サイト「ドッグフードサプリ!」でも、犬種に合わせた最適なドッグフードを今後ご紹介していければと思います。
アレルギーの有無でドッグフードを選ぶ
人間がハウスダストや小麦や花粉などのアレルギーに悩まされるように、わんちゃんにもアレルギーがあります。
個体によって、何にアレルギー反応が出てしまうのか異なりますので、何にアレルギーがあるのか獣医さんに血液検査をお願いすることで調査することができます。
おおよそ20,000円〜30,000円ほどの費用で、検査結果が出るまでに2週間程度かかりますが、一度はしておいた方が良い検査かと思います。
わんちゃんの持つアレルギーがわかれば、選ぶべきドッグフードを知ることが出来ます。
「グレインフリー」と言って、穀物不使用のドッグフードや、アレルゲンとなりにくい魚を利用したドッグフード、酸化防止剤や着色料などの添加物を排除した無添加ドッグフード、など、様々なアレルギー対策ドッグフードが開発・販売されています。
アレルギー原によって選ぶフードも異なってくるということです。
日頃から、大切なわんちゃんにアレルギー症状がないかをよく観察し、アレルギー症状が見られる場合は闇雲に「アレルギー対応ドッグフード」と謳われているものを選択するのではなく、まず獣医師さんに検査をしてもらい、何がアレルギー原となっているのかを把握した上で、該当のアレルギー源が含まれないドッグフードを選ぶようにしましょう。
国産品?海外産品?産地で選ぶドッグフード
2009年以前は、驚くことに、日本ではドッグフード(ペットフード全般)に関する法律がなく、無法地帯でした。
2009年に「ペットフード安全法」が制定され、今日に至るまで運用されてきました。
まだ歴史が浅い法律ではありますが、平成19年3月にアメリカで有害物質(メラミン)が混入したペットフードが原因となって、多数の犬及び猫が死亡し、6月には、メラミンが混入したペットフードが日本で輸入販売されていたことを受け、法規制の導入が必要であるとの見解から「ペットフード安全法」ができました。
ひと昔前は、国産品のドッグフードより海外産のドッグフードのクオリティが高いということで人気でしたが、現在は、国産品でも海岸産品でも、大きな違いはありません。
これはとても個人的な意見ではありますが、上記「ペットフード安全法」があるからと言って、販売されているドッグフードが「安全か」というと、絶対にそんなことはあり得ない!と思っています。
例えば、製造過程や、製造環境、どんなお肉を使っているのか、添加物は?着色料は?と気になることはたくさんあります。
ペットフード安全法に準拠しているからと言って、国産品であるからと言って、海外産品であるからと言って、安心・安全ではないのです。
ドッグフードを選ぶにあたって、「ペットフード安全法」に基づいて販売されているものであるかどうかは最低限の基準として、その他のこれまでお読みいただいた、サイズや、年齢、アレルギーの有無などによって、検討をすることが大切かと思います。
国産だから良い、海外産だから良い、という選び方はあまりお勧めできません。