このページでは、ドッグフードに使用される「添加物」で注意すべき添加物をご紹介したいと思います。
ドッグフードで避けるべき添加物の一覧
それでは、ドッグフードで避けるべき添加物を見ていきたいと思います。
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)ペットフード安全法規制成分
ペットフードの安全性を確保するための「ペットフード安全法」では、その使用が制限されている添加物です。
BHAは、酸化防止剤として添加されます。
主に油脂分の酸化防止の目的で添加されます。
次にご紹介する、BHTに変わるものとして、BHAが使用されるようになりましたが、BHAは発がん性が疑われている添加物でもあります。
この発がん性については諸説あり、1983年2月に発表された論文によって、ラットで発がん性が認めらるとされましたが、その後の研究で、イヌ、ブタ、サルを用いた実験で発ガン性が認められなかったという論文が1990年に発表されています。
ペットフード安全法で規制されているということは、安全に食べられる量の上限値が研究によって明らかになっているということでもあるため、未知の成分よりは安全という見方もありますので制限値が守られているドッグフードであれば問題はありません。
どうしても気になる場合は、保存期間の短縮などが起こりますが、BHAや次にご紹介するBHTなどが酸化防止剤として使用されていないもドッグフードを選ぶと良いかと思います。
他の酸化防止剤が使用できるのであれば、違うものを使用しているドッグフードを選びたいと個人的には思います。
そのためには、消費期限が短くなってしまうことや、割高になってしまったとしても、買いだめではなく少量を少しずつ購入して消費していくといった工夫は必要になりそうです。
BHAはペットフード安全法の成分規格によって含有上限が定められています。具体的な数値等は、下記ページに記載しています。
【参考】法律で規制されているドッグフードの成分は?ペットフード安全法の成分規格「BHA(ブチルヒドロキシアニソール)」「BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)」
BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)ペットフード安全法規制成分
ペットフードの安全性を確保するための「ペットフード安全法」では、その使用が制限されている添加物です。
BHTは、酸化防止剤として添加されます。
BHTは、皮膚炎やアレルギー、発がん性の疑い、変異原性(遺伝子突然変異等)、体重低下、脱毛などが報告されている、毒性の強い添加物です。
アメリカでは乳幼児用食品への使用が禁止されており、現在では添加されることはほとんどなくなりましたが、ドッグフードではまれに使用されている製品があります。
カップ麺などの容器から有害物質が溶け出す!といったことを耳にしたことがあると思いますが、これは、このBHTがポリプロピレンでできた容器などの酸化防止剤としてよく使用されていたことで、BHTが溶け出し、食品と一緒に食べてしまうことを危険視したことから言われだしたことです。
現在ではポリプロピレン容器などでもほとんど使用されなくなりました。
ペットフード安全法で規制されているということは、安全に食べられる量の上限値が研究によって明らかになっているということでもあるため、未知の成分よりは安全という見方もありますので制限値が守られているドッグフードであれば問題はありません。
どうしても気になる場合は、保存期間の短縮などが起こりますが、BHAや次にご紹介するBHTなどが酸化防止剤として使用されていないもドッグフードを選ぶと良いかと思います。
他の酸化防止剤が使用できるのであれば、違うものを使用しているドッグフードを選びたいと個人的には思います。
そのためには、消費期限が短くなってしまうことや、割高になってしまったとしても、買いだめではなく少量を少しずつ購入して消費していくといった工夫は必要になりそうです。
ペットフード安全法の成分規格によって含有上限が定められています。具体的な数値等は、下記ページに記載しています。
【参考】法律で規制されているドッグフードの成分は?ペットフード安全法の成分規格「BHA(ブチルヒドロキシアニソール)」「BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)」
エトキシキンペットフード安全法規制成分
エトキシキンは、酸化防止剤として添加されます。
ペットフードの安全性を確保するための「ペットフード安全法」では、その使用が制限されている添加物です。
エトキシキンは海外において抗酸化剤や殺菌剤として使用されている薬剤で、発がん性が疑われている添加物です。
日本では毒性が強いため人間用の食品で使うことは禁じられています。
エトキシキンはドッグフード選びの時に避けた方が良いので、エトキシキンが使用されていないドッグフードを選ぶようにしましょう。
主に輸入飼料やペットフード中の残留には注意が必要です。
日本の法律では、エトキシキン、BHA、BHTの合計量で150mg/kg以下、ドッグフードの場合はエトキシキン単独で75mg/kgと基準値が決められていますが、アメリカ、欧州ではその基準値が異なります。
具体的な数値等は、下記ページに記載しています。
【参考】法律で規制されているドッグフードの成分は?ペットフード安全法の成分規格「エトキシキン」
亜硝酸ナトリウムペットフード安全法規制成分
亜硝酸ナトリウムは主に発色剤として使用される添加物です。
ペットフードの安全性を確保するための「ペットフード安全法」では、その使用が制限されている添加物です。
ペットフード安全法施行当初はな亜硝酸ナトリウムは成分規格にはありませんでしたが、2015年(平成27年2月20日)にメラミンと同時に追加されました。
人間の食品では、ハムやソーセージに利用されることが多く、お肉などの赤い色素を固定して加熱や酸化によって色が変わってしまうのを防ぐ目的で使用されています。
お肉は加熱したら赤色はなくなって茶色っぽくなりますし、酸化でも茶色くなってしまいますよね。これでは見た目が悪いからということで発色剤として添加されます。
また、食中毒菌としてよく知られているボツリヌス菌の増殖抑制効果もあり、殺菌の目的もあります。
ニトロソアミンという強い発ガン性物質を生成することが知られて、ニトロソアミンの生成は「ビタミンC」によって阻害されることからビタミンCを含む食品と摂取した場合は発がん性物質が抑えられていると考えられます。
発色剤としては、ドッグフードに必要か、と言われると必要ありませんよね。
ドッグフード安全法による成分規格の具体的な数値等は、下記ページに記載しています。
【参考】法律で規制されているドッグフードの成分は?ペットフード安全法の成分規格「亜硝酸ナトリウム」
亜硫酸塩類
亜硫酸塩類は、漂白剤や保存料、酸化防止剤として利用されます。
人間の食べ物では、ごま、豆類及び野菜に使用は禁止されており、かんぴょう、乾燥果実(ドライフルーツ)、コンニャク粉、水あめ、天然果汁、甘納豆、煮豆、など様々な食品に添加されています。
ワインでは酸化防止剤として利用されいるのが有名ですね。
これら、人間の食品では、残存量に制限がありますが、残念ながらドッグフードにはドッグフード安全法による成分含有量の上限値を定める成分規格で「亜硫酸塩類」の制限がされていません。
日本で、亜硫酸塩類として食品添加物に指定されているのは、「亜硫酸ナトリウム」「次亜硫酸ナトリウム」「二酸化硫黄」「ピロ亜硫酸カリウム」「ピロ亜硫酸ナトリウム」の5つで、二酸化硫黄の残存量として規制がされています。
ピロ亜硫酸ナトリウムをラットに混餌投与(つまり経口摂取)した実験では、ビタミンB欠乏が見られ、ビタミンB1が欠乏し、それに起因する症状が現れたようです。
【参考】日本医薬品添加剤協会 ピロ亜硫酸ナトリウム
【参考】犬におけるビタミンB1の働きと欠乏症と過剰症
人間では、亜硫酸塩に敏感な人々は頻繁に食物アレルギーとのそれらに類似したアレルギー反応を起こすことがわかっています。
ソルビン酸カリウム(ソルビン酸K)
ソルビン酸カリウムは、防腐剤として使用される添加物で、細菌やカビ等の微生物の増殖を抑え、腐敗・変敗を防止します。
人間の食べ物で言うと、ハムやソーセージなどに添加されることが多い添加物です。
人間では、過敏性反応、特に接触性蕁麻疹が報告されています。
ソルビン酸カリウムには、遺伝子を変異(変異原性)させたり、染色体異常を引き起こすことが分かっており、ソルビン酸カリウムでは、生体による試験ではなくシャーレや試験管による試験ではありますが、遺伝子突然変異試験及び、染色体異常試験では陽性だったそうです。(経口試験では陰性)
つまり、経口試験では異常は認められないけれど、染色体異常や遺伝子突然変異を起こす物質であることは事実であることがわかります。
また、ソルビン酸カリウムとは、亜硝酸ナトリウムの同時摂取での発がん性が指摘されることが多いのですが、生体での試験では発がん性は認めらなかったようです。
ラットによる染色体異常試験では、ソルビン酸単独では、染色体異常は有意に増加しないが、亜硝酸ナトリウム単独で有意に増加し、ソルビン酸と亜硝酸ナトリウム同時ではさらに増加したという報告があります。
ソルビン酸と亜硫酸ナトリウムとが同時に添加されているものは特に避けた方が良さそうです。
【参考】食品安全委員会 食品健康影響評価の結果の通知について(ソルビン酸カルシウムに係る食品健康影響評価)
プロピレングリコール(PG)ペットフード安全法規制成分
プロピレングリコールは、保湿剤として使用されることが多い添加物です。
ペットフードの安全性を確保するための「ペットフード安全法」では、その使用が制限されている添加物です。
とくにドッグフードでいうと、セミモイストタイプ、ソフトタイプと言われるいわゆる「半生タイプ」の水分を多く含んだフードや軟化剤として使用されるため、ガムなどで使用量が多くなります。
このことから、セミモイストタイプやソフトタイプのドッグフードは避けた方が良いと言われます。
人間用では、食品はもちろんのこと化粧品やシャンプーや薬品、食べ物でいうとチューインガムや生麺などに使用されています。
石油が原料となっており、いろいろな化学物質を溶解する性質があるため、着色料、香料、保存料などの溶媒としてもよく使用されます。
原材料として使用した場合は表示しなくても良い場合があるため、使用されていても、原材料に表示されない可能性があるということですね。(どの成分もそうですが・・・)
こういった見えない部分があるため、着色料も香料も保存料も嫌われてしまいます。
キャットフードでは、赤血球数の現象や、赤血球中のハインツ小体(赤血球の死骸)の増加などが認められるため、2009年に使用が禁止されました。
ドッグフードを安易に猫に与えてはいけない理由はこういった違いがあるからですね。
ハインツ小体の増加は、いわゆる玉ねぎ中毒などでも起こる症状で、Wikipediaによると犬でもプロピレングリコールによる同様の中毒症状は起こりえるようです。
ドッグフードでは使用が制限されていませんが、入っていないに越したことはありません。
タール系色素
赤色○号、青色○号、黄色○号、緑色○号といった、タール系色素。
石油由来の色素であるこれらの色素は発がん性や有害性があります。
人間の食事でも、着色料が嫌われる傾向にありますよね。
人間の食べ物もそうですが、犬にとって、着色料はなんら必要の無いものです。
着色料を添加することでフードの質が向上するなんてこともありません。何もメリットが無いのです。
色がカラフルで綺麗だからといってドッグフードを選ぶなんてことは普通ありませんよね。
着色料の記載があったらそれは避けた方が良いでしょう。
なお、フードに色が付いているからといって全て着色料が使われているかというとそうではなく、もともとの原材料の持つ色だったりすることもあります。
例えば、黄色味の強いコーンなどでその色を生かしてフードが作られることがあります。
添加物とドッグフードの安全性は常に研究され、後追いではりますが、問題があればペットフード安全法によって規約が追加されるなどしてきました。
まだまだ完全ではありませんが、少なくとも、人間の食品添加物として使用が許可されているものであるか、その量がドッグフードでは多すぎないかなど、気にしながらドッグフードを選びたいですね。
添加物だけでなく、注意したい原材料もあります。
ぜひ、下記記事よりご覧ください。
添加物も、原材料も、愛犬のために選ぶ時だけにチェックをすれば、そのドッグフードの仕様が変更とならない限りは、都度チェクする必要はありません。
最初の1回だけなので、ぜひ、手間を惜しまずに納得のいく原材料であるか、好ましくない原材料や添加物が入っていないか、より安全なドッグフードはないか、チェックしてあげてください。